害虫がドラゴンという言い回しは少し興味が引かれる。
主人公ヒックはとにかく困ったやつで村中から迷惑がられている。
というエピソードがあるが具体的にどんなものかは出てこない。
縄を発射する投てき機をつくって味方にあててしまう、
というシーンはあるけどそこまで変じゃない、みんなに迷惑がられているという説得力はないように感じる。地味な主人公だと思った。
バイキングなのにひ弱なところは面白いかもしれない。
主人公のキャラクターよりもバイキングとドラゴンが戦う世界観に
引き込まれる仕組みになっているのかもしれない。
ひ弱でも頑張って役に立とうと頑張るところに共感できる。
動機 もてたい
目標 ドラゴンを倒す 最強のドラゴンナイトフューリーを殺す
という情報が提示される。後で、仲間になりたい、役に立ちたいという動機も示される。
サンドイッチの注文にケチをつける親父の下りは笑った。
主人公の動機は様々に変化していく。
流れを書くと、
仲間になりたい(主人公は変わり者で孤立している)
↓
仕留めたドラゴンを発見するがやさしさから殺さない
逆に殺されると思ったが殺されなかった。
なぜなのか。ドラゴンに興味を持つようになる
好奇心からドラゴンと仲良くなろうとする
↓
ドラゴン退治の興味はなくなってるがドラゴンの興味は大きくなっていく。
飛べなくなったドラゴンは死ぬだけ、という話をきいて
役立たずの自分と重ねてヒックはドラゴンを飛べるように
させるようになる。
ゲップの話は要所でヒックの助言になっている。
ドラゴンのことがわかっていくうちに訓練で活躍できるようになる。
みんなの人気者になるがそれよりもドラゴンの世話を焼く方が楽しくなっていく。
女の子にドラゴンを飼っているのがばれるが
みんなに知られたら殺されるから教えないように言う。
ドラゴンを守りたい
この動機が設定されて最後までストーリーは進む。
ドラゴンが村を襲うのには理由があって、
ボスのドラゴンに餌を運んでこないと殺されるから。
ドラゴンをむやみに殺すのは間違っているという理由付けは
簡潔で説得力があってよかった。
最後の父と和解するシーンはグッときた。
父が頑固な考えを改めてヒックに行かなくていい、という変化があるのと
そのセリフをうけてヒックがバイキングだからドラゴンを倒しに行くという
返しは父を守るための男らしいシーンで親子愛の話でもあったとわかり共感できる。
親子の和解からヒックをトゥースが助けることで
父がドラゴンに感謝して見方を変えるところまできれいにできている。
ナイトフューリーは餌をとらないドラゴンという説明があったので
変わり者のドラゴンだったのかもしれない。だからヒックと相性が良かったのかも。
概要
ヒックがドラゴンと仲良くなりドラゴンと人間を救うことで父と和解する